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丸の内かめいのカウンター2016年5月25日


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ブビンガという木をご存知ですか?

熱帯アフリカ、カメルーン原産の巨木で幹の直径は3m、樹高は25–30mにもなるというとんでもないスケールの木です。 紫檀やかりんに似た感じから高級感があり、独特な杢目がありとても固い。 木の密度が詰まっているためかめいの約8メートルの一枚板は大人10人でも持ち上がらなかったぐらいでした。

主にテーブルの一枚板として使われていますが、硬くてバランスの取れた響きがあるので楽器やスピーカーのエンクロージャーにも使用されているようです。

以前ふるさと創生基金で特大の和太鼓の筒部分としても使用されました。今の時代ならと思いネットで調べてみたらなんと5400万円ですって!! 1995年に新栄Kameiをオープンした時にお店を手伝っていただいた有馬ちゃん(今は独立して多治見で「まさら」というお店をやっています)のお父さんが材木問屋をやっていて、ご縁をいただいてこのカウンターと1階、2階のテーブル全部を作っていただいた。 コストを抑えるため僕とスタッフとで表面のペーパー掛けをさせていただいた。

丸の内かめいも16年を過ぎ、ふと振り返った時に、当時のこだわりや、周りにいた本物の職人さんが今でもお店の中で輝き続けている事をとてもうれしく思い、こんな文章を書いてみました。

 

和田 伸政さんのとっくりとおちょこ

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伸政さんは昔からの知り合いで1999年に丸の内かめいを出店する際、「徳利と猪口を作ってよ」って頼んで作ってもらった。

でも後から人づてに彼のすごさを知ることになる。
こんなすごい人なのに本人は風のようにひょうひょうとしている。
やっぱり達観しているのだなあと自分との出来の違いを感じてしまうかっこよさなのです。

 

和田伸政プロフィール:(ある個展から引用)

三重県の生まれ。多摩美術大学で建築を学び、その後3年間をアメリカで過ごし建築家パオロ・ソレリのアーコサンティプロジェクトに参加した。
そこでネイティブアメリカン(アナサジ族)の陶器に触発され陶芸を始める。
帰国後、遠州流の職方であった清水楽山の孫、陶芸家・清水日呂志のもとで茶陶を学び、2006年からは沖縄県に移住。
本部町山里に登り窯を作り、名護岳山麓の土を使用した作品を制作している。